2014年6月17日火曜日

犠牲/柳田邦男を読む「サクリファイス犠牲わが息子・脳死の11日」169

犠牲

 漂う砂に包(くる)まれて足が追う
 やわらかに絡む茎
 水が綴るのは前触れ
青く錆を帯びて
逃げる僕の席

 僕は籠で吠(な)く鳥
 生まれ落ち、海を志す
唯一つでありたい
只生きていたい

生きる意味を教えないで
生きられない分けを掻き集めないで
暮れる夕ベ
 なみだを流す僕

 目が眩むほど違っている
改めなければならない眼差しの構造
 装い始めると果てしがない唇
 掴えて感じさせ煩しいと隅に追い遣る

21:30 2014/05/10土曜日