アン真理子 悲しみは駆け足でやってくる
意識の下で、生きることは
陽を浴び 光りを失い
水に浸り 渇いて
溢れ満ちること
限りある時を繋ぐこと
見詰められ見詰め
約束は拠り所
目を閉じて、耳を塞いで口を噤んで
手にしては失い
否定と肯定を往復する
雲ひとつない灰の色
それを空と呼ぶ
揺れる陽
肉体は揺らめき
意識の下で一定の構えを保とうとする
生きることは沈黙そのものである
傷口は開き、閉じる
皮膚が開き閉じる以外目にすることはない
君は笑い
君は泣く
泣く声と笑う声それ以外聞くことはない
13:11 2011/10/13木曜日
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