Antonio's Song - Michael Franks
午後の日差しの中
20歳のアルバムを広げる
過ぎ越し方は微笑を湛え
心優しく私を招く
一刻一刻を指で摘(つま)み上げれば
数珠繋ぎの不安ばかりで
他を排斥する女がいて
自分の胸をひしと抱き締める女がいて
狭量で寒々としたファイル
20歳のアルバム
充分な悲哀と零れるほどの希望で
美しい
横たわり誘う未知への充足
有り余る 時
例え嵐の中に立ち竦んでいたとしても
何かをひどく欠いていたとしても
ああ 私は幸せだったに違いない
2005年10月27日木曜日23:56:41
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