一瞬の夏
身を焦がす悲に従って
手に入れたお前は
定められた空の青の下
定められた部屋の
定められた食卓
定められた皿のパン
味気ないいのちの咀嚼
罪を重ねては戸棚に飾る
祝福の与えられない飾り棚
望みを抱いて
朝に町に出かけ
夕べに悔いて
故意に
背を向ける
戸を閉ざし
定められた安寧を呼び寄せる
留まり呑み込む成分が器の上辺を取り繕う
幸いに満ちるワイングラス
お前が約束してくれた渇き
幸いに満ちるワイングラス
お前が約束してくれた渇き
空に青く悲が昇る
身が欠けた月日
かけがえのない手を離す
かけがえのない手を離す
道が途絶え
迷い
定めの海に沈む
1:31 2010/04/03 土曜日