傷は治さない
もっと広げたい 
貴方と一緒にいたいから 
貴方と同じ傷 もっと深い傷でいい 
深い傷を負いたい 
治らないように 
もっともっと傷つきますように 
ワルツはもう踊りたくない 
ワルツはもう踊らない 
貴方が踊れないなら 
私も踊らないままでいい 
ひっそりと独りきり 
ワルツを聞く独りきり 
 幽愁に閉ざされて 
幽囚に繋がれて 
独りでにドアが閉まったら 
貴方とふたりだけでいましょうね 
星を見て
貴方が其処にいない 
青い夜 
花を見て 
貴方が此処にいない 
白い昼 
手の平に 
おかしくもうれしくもない刻印 
もう随分前だった 
放した小鳥 
半ば露の命 
23:27 2010/04/16 金曜日
