一瞬の夏
春の泥濘
生んで逃れる不如帰
細く削ったくれぱすが描くのは
影
君の拘(かか)える暗い道具
迚(とて)も離れられない離せない火薬
たそがれに髪を結う
日が沈みからだが冷え
最期に汚名を雪(そそ)ぐ
夜通しただそればかり
忘れられない我
無くさない我
夢の中
春の雪
散らばる椿の花弁
細く削ったくれぱすが描くのは
影
君を縛って束ねたあれこれ
迚(とて)も忘れられない忘れない容れもの
22:22 2011/03/06日曜日
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