Chris Botti - The look of love
他愛ない雨雲の往来
止まった時計の慟哭
私が座るノンフィクションのこの椅子
仮作の獣の見目形に言葉を失くす
躊躇いもなく外されていく存在の段落
紫陽花の初花が霧雨に青い
日常はもはや夢幻的でさえある
串縫いで買ってみたかふぇかーてんのやさしい揺らぎ
父の日も貴方には来なかった
手狭な台所で貴方のためにだけ焼いたトーストの喜びは
いつのまにか私の手になかった
貴方がそうしたかったらそうすればいい
貴方の望みは私の望みであることが私の望み
不可逆な導火線に火を点け闇に身を置く
貴方の顔をした貴方を探す
近付いて消えて往く足音もなく
まどろみの中にさえストーリーを肉付けるものがない
21:18 2009/06/21 日曜日
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