残り火 五輪真弓
あるべきものがないから・・と
草屋(そうおく)に青空
足を伸ばして床
然うあるべきものは然うあり
其処にあるべきものはある
折って千切って残る傷
ひらひらと燃え上がる紙片
あるべきものが其処に無く
然うあるべきものが無い
遠い彼方へ
いなかったわたし
無かったわたしのこころ
あるべきものはあるべきものでさえなく
然うあるべきものが然うでさえない
私書箱に投函する認(したた)めたいのち
夕方になって降る雨が砂に滲み
いのちの藻に染みて
19:29 2010/09/01 水曜日
The Grapes of Wrath John Steinbeck(悲憤という葡萄)
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Ⅰ
オクラホウマの赤い地方と灰色の地方の一部に最上の雨季が穏やかに巡って来た、そしてそれは脅えた土壌を切り刻みはしなかった。北斗七星が細い流れに十字を切り再び十字を切り直した。最上の雨季はトウモロコシを高くもたげ雑草群や
[…]
1 週間前
