いいじゃないの幸せならば
白い居室にいる
白い衣装を纏(まと)っている
のっぺりとした顔をしている
見つめると翳り
つましい唇が残る
単純な機械とベルトコンベアー
単純な頭脳と従順な心
セットで売買される
天井に無数の水滴
何かが生産され何かが失われ
そうに違いない
なんにせよ
無心にその場所に立ち続ける
むずがゆい感情がある
押し殺さなければならない感情がある
白い居室にいる
白い衣装の袖の内側に手はない
足はある
白い長靴を履いている
長靴は横にだけ動く
なんとだだっ広い
人らしい影はある
目を凝らすとただの空間になる
会話はない
思いつかないこと
思い巡らさないこと
足だけ横に動かして
他は死ぬこと
水滴が落ちる
ダンボールの上
何かが生まれ失われ
天井に無数の水滴が
無心に呼吸しているだけでいいようだ
退化していく感情がある
2005年11月22日火曜日0:59:23
The Grapes of Wrath John Steinbeck(悲憤という葡萄)
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Ⅰ
オクラホウマの赤い地方と灰色の地方の一部に最上の雨季が穏やかに巡って来た、そしてそれは脅えた土壌を切り刻みはしなかった。北斗七星が細い流れに十字を切り再び十字を切り直した。最上の雨季はトウモロコシを高くもたげ雑草群や
[…]
2 週間前
