LUCIO DALLA - CARUSO - LIVE IN VERONA
熟れた秋を歩く
慈愛(うつくしみ)を湛える水の辺(ほとり)
流れに指を浸すと
紫の雲路鳥が啼く
望むことさえ並ばないこのれすとらん
私は声を呑む
急かし為(し)尽くした背の心(うら)さびしさ
蛇足の煩いが引いてゆく色のない岸
再び燃え立ち移ろう野焼きの後始末に
未然形の爪を噛んでは切る
春になったら何をしようかしら
それが口癖
コートの裏地さえ外せないくせに
七曜は瞬く間に過ぎ
春は見限り夏か瓦に赤を貼る
骨身に不実の果実酒を注ぎ
冬に海端をさ迷う
2009年1月22日木曜日19時21分
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