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涸れた倦み

  • 人間をつくりたいひと - 1月1日からThe Grapes of Wrathを翻訳し始めました。ドイツ系アメリカ人Jhon Steinbeckの作品です。邦題は「怒りの葡萄」です。私は邦題を付けていません。ヘンリィ・フォンダで映画化されていますが、字幕はありません。文庫本で上中下と3冊になる長さです。昨日はセンテンス二つ、今日は長いセ...
    2 週間前

涸れた倦み

2010年12月31日金曜日

インポッシブル

中森明菜 雨が降ってた

行き着くところがあって
もの皆憩う地があって
足掻いた分報われたとして
苦悩が優しさに変わるなんてことが
起こり得るとして

きょとんとして
しまうのです

そこは狭い場所で
右手に高い
空まで伸びている
やたら白い壁
引き返そうかよじ登ろうか
思案に暮れる亡霊のあやふやな影

望むことなど何もない
幸せの在り処(か)など探していない
欲しいものなど何ひとつない
何処にいてもそわそわいたたまれない
染み付いた否定列挙は自明の理

いつもきょとんとして
いたいだけです

壁伝いに延々歩く
登って登ってずり落ちる
愚かな縄跳びを飛び続ける
愚にもつかない困難とベッドを共にする
得意技の羅列にさえ飽き飽きして
投げやりの穴を掘り進む
水がじわじわ染み出て
壁の向こう側はやたら海

きょとんとすることさえ
インポッシブルなのです

2004年12月