Ton histoire
Isabelle Boulay-Ton histoire
僕にあるのはくだらない手
寂しがり屋の激情の箪笥を引っ掻き回す
君は静かに孤高の渇きにコップの水を飲み干す
映画はパートⅡまで
ヒロインは決まって軽薄になる
物語は終わるんだね
ちゃんと読んでもいない君の物語
捲ってみただけだよ
好きは好きだったし
蟻は蟻で地を這い
鳥も鳥で空を飛んでいた
偏見も憎悪も僕の部屋にはなかった
人は人だった
孤独だったが人の言葉は分かった
今は言葉が分からない
失われた場所
失われた人
君が何処にもいないことが分からない
いじけた者を装いながら寄りかからない
プライドが厳しさで出来ている君
君だけが言葉だった
君の物語だけが僕を夢中にさせた
2007年10月26日 21:06:12